健康志向が更に強くなっている現代の日本。フィットネスクラブ・フィットネスジム市場も順調に拡大しており、利用者数・会員数ともに全体的には伸びが見られています。しかし施設数が増加したことで、中には会員獲得に苦労をしているフィットネスクラブも出てきているようです。
利用者の口コミや紹介制度等だけを頼っていては、なかなか安定した利用者数・会員数を獲得することはできません。会員数を増やすためには、より積極的な販促方法を導入していくことが大切です。現在では長期利用者・長期継続者を獲得しやすいマーケティング手法として、昔ながらの「ポスティング・チラシ」が注目されるようになっています。ここではフィットネスクラブの宣伝におけるポスティングチラシの集客効果や、チラシ宣伝を取り入れ売上アップに繋げた成功事例について解説していきましょう。
フィットネスクラブ宣伝におけるポスティングチラシの効果とは?
1)潜在していたニーズを引き出す
インターネットの消費者アンケート調査によれば、20才以上の男女で「自分のボディラインに不満がある」という人は全体の75%以上。また「運動不足を感じている」「定期的に運動をしたいと考えている」という人も全体の70%近く存在しています。
しかしこのような運動へのニーズは高さに対し「積極的にフィットネスクラブ等に通っている」という人は10%未満に留まっているのが現状です。
フィットネスへの興味や関心はありつつも、毎日の雑事をついつい優先させてしまい、体づくりのことを考えるのが後回しになっている…というケースが多いというわけですね。
各戸のポストにまでポスティングチラシには、このような潜在的なニーズを持つユーザーの「忘れていたニーズ」を引き出す効果を持っています。郵便物等との仕分けの必要性があることから、ポストに届けられたチラシ内容を見込み客が視認する確率は99%以上。チラシに目を引くフィットネスジムの画像等が入っていれば、高い確率で「そうだ、運動しなきゃと思っていたんだった」という見込み客のニーズを掘り起こすことができるのです。
2)店舗の独自性をアピールできる
フィットネスジム・フィットネスクラブ等の運動施設の増加によって、消費者側は「より独自性のある施設」を求めるようになっています。他の施設には無いポイントが多い施設ほど、「このジムが良さそうだ」と選んでもらえる確率が上がるわけです。
【フィットネスの独自性ポイント例】
・24時間営業である/深夜営業をしている
・運動施設が豊富である
・ベテランインストラクターが在籍している
・月額制ではなくその都度払いである 等
しかし消費者側は上記のような独自性を求めているにも関わらず、なかなかそのような情報を積極的には取得していません。施設側からのアウトバウンドマーケティングによって、初めて店舗の独自性を知るケースがほとんどなのです。
ポスティング・チラシのキャッチコピー等で「思い立った時にいつでも行ける」「新しい運動の教室がある」といった店舗の独自性をアピールすれば、消費者が運動施設を選ぶ時の最上位に上がることが期待できます。
3)「通いやすい」と感じるユーザーへの集中宣伝
フィットネスジム・フィットネスクラブといった運動施設を選ぶ時のポイントについては、80%近くのユーザーが「通いやすさを優先する」と回答しています。反対に言えば、どれだけ魅力的な施設であっても自宅等から遠い施設では選ばれにくいというわけです。新聞折込チラシやオンラインマーケティング等による宣伝の場合、利用者の住居区域が広範囲となってしまうため、このような「通いにくいと感じるユーザー」へも宣伝が打たれることになります。つまり宣伝のロスが多くなってしまうんですね。
しかしポスティング・チラシであれば、チラシを配布する箇所を細かく指定することが可能です。「フィットネスクラブから徒歩範囲で通えるユーザー」「自転車で来られるユーザー」といった長期利用者になりやすい見込み客に対して、集中的かつ効率的な販促を行うことができます。
ポスティングによるフィットネスクラブの販促成功事例
タイミングに合わせたフェアチラシで利用者を多数獲得
フィットネスクラブAは、見込み客が「趣味や運動を始めよう」と考えやすい時期に着目。新年・新学期の次節に合わせ、「新しい自分をスタートさせてみませんか?」というフェアチラシの配布を行いました。
販促効果を高めるために、「フェア期間中、チラシ持参者には入会金無料」というオファー(特典)も添えたところ、反響率が上昇。宣伝前に比較して新規入会者申込率は200%以上にまで増加しました。
ターゲットを定めたチラシ宣伝で長期利用者も増加
女性専用のフィットネスジムBは、平日クラスの利用者を増やすためにターゲット層を「主婦層」に絞り込んだ宣伝を行うことにしました。ポスティングチラシでは「短い時間でもOK」「女性だけだから気楽」といった主婦層の心を掴むキャッチコピーを多数配置。またターゲット層に効率よく宣伝を届けるため、国勢調査等のデータを基に30代~40代の女性が多い地域を割り出し、エリアを細かく指定して集中的な配布を行ったのです。
ターゲットを絞り込んだチラシ宣伝への反応は良く、利用者層の中で主婦層の率が宣伝前の180%にまで上昇。「女性専用」「短時間利用OK」といった店舗の独自性に共感するユーザーを集められたため顧客満足度も高く、長期継続会員を獲得することにも成功しています。
おわりに
ポスティングチラシでの販促効果を最大限に引き出すには、アピールするポイントを的確に絞り込むことが大切です。最もユーザーを掴める独自性はどこにあるのかを考え、「平凡なジム」という印象を与えないように注意しましょう。