「ポスティング用のチラシを作ってみたけど、反響率が今ひとつ…」そんな時に見直してみたいのが「チラシのレイアウト」です。レイアウトとは、画像やテキストをどのように配置するか?というチラシデザインの要素のひとつ。レイアウトを変えるだけで、チラシが与える印象や集客力は大きく変わってきます。
今回はポスティングチラシのレイアウトについて、基本的な3つのポイントを見ていきましょう。
1.高級?オトク?レイアウトが製品イメージを決める
レイアウトは、ポスティングされたチラシをパッと見た瞬間の「イメージ」を決める大切な要素です。レイアウトの置き方によって、その製品や店舗が高級なのか?お得感があるのか?といった第一印象が決まってしまいます。
最終的な集客につなげるには、「売りたい製品・サービス」や「店舗・企業のイメージ」とチラシレイアウトのイメージを統一させることが大切です。
高級感を感じさせるレイアウト
品質の高さや伝統を感じさせたい場合や、美しいイメージを重視したい場合に用います。
・余白を多く取る
・画像の点数を少なめにする
・画像は大きくゆとりをもって配置する
・テキスト量は少なめにする
・行間に余裕をもたせる
・テキストフォントは少し小さめにする
チラシレイアウトでは全体的に「スッキリと見せる」ということが重要です。情報を最低限にまで削ぎ落とし、紙面にゆとりを見せましょう。
【レイアウトが与えるイメージ】
・店や施設が広い
・明るく清潔
・上品
・高級
・ラグジュアリー
・ハイグレード 等
【高級系のチラシレイアウトを使用する製品・サービス例】
・高級系のエステサロン(マッサージ、リラクゼーション等)
・自動車販売
・一戸建て・高級分譲マンション
・有料老人ホーム
・高級系のスーパーマーケット
・単価の高いアパレルブランド
・フレンチレストラン
・ダイニングバー 等
おトクさを感じさせるレイアウト
チラシを見た時に「安そう!」「親しみやすそう」と感じさせるレイアウトが集客に有効となることもあります。
・見出しや数字を大きく配置する
・余白は少なめにする
・画像は多めに使ってもOK
・テキストの字を大きめにしてもOK
・画像・テキストの大きさに強弱をつける
お得感を感じさせるチラシレイアウトでは、高級感とは反対に画像や文字をギュッと詰め込みます。「色々なものが入っている」「たくさん入っている」という印象が、「安さ」「お得感」を連想させるのです。
【チラシレイアウトが与えるイメージ】
・製品が安い・料金が安い
・庶民的である
・入りやすそう
・特典が多そう
・気楽に使えそう
・親しみやすい 等
【お得感のあるチラシレイアウトを使用する製品・サービス例】
・スーパーマーケットの安売りチラシ
・電気量販店
・ホームセンター
・ドラッグストア
・ラーメン屋
・居酒屋 等
あなたが売りたい製品・サービスの「与えたい印象」はどちらでしょうか?製品や店舗の強みや個性をしっかり捉えて、イメージを定めてからレイアウトを決めましょう。
2.男性?女性?ターゲットに合わせたチラシレイアウト
男性・女性という「性別の違い」でも、レイアウトに対する好みに差があります。売りたい製品・サービスのメインとなるターゲット層はどちらかを念頭に置き、この点もチラシレイアウトに反映させましょう。
女性が好むチラシレイアウト
・変則的な画像・テキスト配置に対応できる
・オトク系の場合は情報がゴチャゴチャしていてもOK
・「丸」「オーバル(楕円)」「不定形」などの曲線的デザインが好まれる
・紙面の左右バランスがアンバランスでもOK
・縦書き・横書きが混ざってもOK
女性は男性に比べて、紙面の内容を感覚的に把握するのが得意です。そのためテキスト配置が縦書き・横書きで混じっていたり、キャッチコピーが斜めに配置されるような変則的な配置にも対応できます。
画像があちこちに飛ぶようにおいてあるような配置でもOK。画像を○や星型等でトリムするといった形も好まれます。
男性が好むチラシレイアウト
・規則的なレイアウトが好まれる
・テキスト等の情報はまとめて配置する
・「スクエア(四角)」を主とした、直線的なデザインが好まれる
・バランスが安定したデザインが好まれる
・同じ大きさの画像が並んでいると安心する
・縦書き・横書きは統一する
男性の場合、女性が好むチラシレイアウトは「情報がゴチャゴチャして読めない」と感じます。男性は視覚情報を感覚的に処理できずにひとつひとつを論理的に解析するため、不規則な情報は「読みづらい」と感じられ、見るのを拒否したり、理解力が低下してしまうのです。
男性向けチラシの場合、情報量が多い時でも「ワクの大きさを揃える」「画像の大きさを揃える」「画像を中心にドッシリ配置する」といったテクニックで、整然とした印象を与えるようにしましょう。ちなみに男性向けを強く意識したレイアウトのチラシを女性が読むと、「退屈」「地味」と捉えられることも多いです。
3.重要な情報は「Z」で配置しよう!
ポスティングされるチラシは、必ずしもジックリと読んで貰えるとは限りません。一般的に消費者が最初にチラシに目を通す時間は「2秒」と言われています。この2秒で「それ以上チラシを読むか、読むのを止めて破棄するか」が決められてしまうのです。
そのためポスティングチラシのレイアウト配置では、「アピールしたい点をどこに置くか」が重要になります。
・もっとも売り出したい製品画像
・顧客の心を掴むキャッチコピー
・期間限定の特売品の画像と値段
・キャンペーン中の料金の価格
・割引クーポン 等
横書きのチラシは「左上」がポイント
人間は横書きのチラシを読むとき、左上から右下に向かってアルファベットの「Z」のように視線を動かします。つまりもっとも最初に見られる部分は「左上」なのです。
左上部分に安価な製品が掲載されていたり、気になるコピーが書かれていれば、「チラシ全体を読もうかな」と判断してもらいやすくなります。一番アピールしたい部分をなるべく左上に置くと良いでしょう。
「右下」には誘導する情報を配置
ポスティングされたチラシにザッと目を通す場合、最後に目が止まるのが「右下」です。この部分は、「左上」の次に着目されるポイントとなっています。この部分には「顧客が何をするべきなのか」がハッキリとわかる情報を置きましょう。
【アクションを誘導する情報の例】
・来店を促すチラシの場合 → 店のマップ
・電話問い合わせを促すチラシの場合 → 電話番号
・Web申込みを求める場合 → QRコード 等
縦書きのチラシは「右上→左下」がポイント
ポスティングされたチラシのレイアウトが「縦書き」の場合、人間の視線の動き方も「タテ」に変化します。「Z」がタテを向いて「N」のような形に。右上からジグザグと左にしたに向かって視線を動かす人が多いのです。
この場合は、もっとも重要な事項は右上に、補足となるポイントは左下に配置するのが理想的…ということになります。
おわりに
集客できるポスティングチラシのレイアウトのコツはいかがでしたか?レイアウトによる集客効果を最大限に発揮するには、事前の「製品のイメージの確定」と「ターゲット層の絞り込み」をしっかりと行うことが大切です。コンセプトをしっかり練り込んでからレイアウトに入ることで、作業もスムーズに進みますよ。