新聞折込チラシ、ポスティング・チラシ、駅等で配られる手配りチラシ…私達の身の回りには、様々なチラシがありますね。何気なく毎日のように見ているチラシですが、新聞折込チラシ等の場合には「このチラシは火曜日に見かけることが多いな」といった法則を感じている人も多いのではないでしょうか。
一週間の中でも人間の興味や心理的なテンションは様々に移り変わるため、「曜日」と「チラシ宣伝」には密接な関係があると考えられています。ポスティング・チラシの場合には配布曜日の設定は原則としてできませんが、配られたチラシに対する反応が何曜日に多く出やすいか?という情報を予め持っておけば、来客予想等の準備もしやすいですね。
ここでは月曜日から翌日曜日までの7日間、チラシに対する消費者の意識・興味がどのように移り変わるかをわかりやすくまとめてみました。
月曜日はマジメなチラシが人気?
・教育系(学習塾・カルチャースクール・資格取得等)
・医療系(接骨院・鍼治療等)
・保険
・探偵業
チラシが少ない月曜日
一週間の中でも、月曜日はチラシ宣伝が積極的に行われない曜日とされています。新聞折込チラシ等の数は月曜日が最も少なく、一週間全体の5%程度とも言われるほどです。
これは「週明けで忙しい人が多く、チラシにじっくりと目を通す時間がないのでは…」と考えられてきたため。しかし最近では「競合が少ない時に目立とう!」という視点から、あえて月曜日にチラシ宣伝を積極的に行う企業も増えています。
「新しい行動」「改善」に対して意欲が湧く日
月曜日は週末に遊んでしまった分、「自分や家族の行動を改めて、よりベターな方向へ進みたい」「新しい行動を始めたい」と考える人が多い傾向です。
そのため塾等の教育関連や習い事、保険の見直し等、「堅実さ」や「将来設計」を感じさせる業種のチラシに対する反応率が上がりやすい傾向を見せています。
火曜日は女性向けチラシが好反応
・アパレル系(百貨店・服飾雑貨)
・スーパー
・エステサロン
・ネイルサロン
・女性向け通信販売(化粧品・ダイエット食品等)
主婦層が余裕を持って検討を始める日
火曜日は月曜日に比べて慌ただしさが少なく、主婦層がチラシにゆっくりじっくり目を通してくれやすい日です。
そのためアパレルショップやエステサロン等、女性向け製品・店舗のチラシの反応率が高く出やすいと言われています。
新聞折込チラシの場合だと、特に比較的じっくり検討が必要な高額製品(高級化粧品やエステサロンの高級コース)や、イメージ重視の美しいチラシ等が配られやすい傾向です。
スーパーのチラシも反応上昇
週後半(金~土)のセールで買いだめた食品(牛乳やパン等)の家庭内在庫が切れやすいのが火曜日。そのためスーパーマーケットのセールに対する消費者の興味・関心も火曜日頃から再度上昇していきます。
水曜日は小売系のチラシが人気?
・スーパーマーケット
・生鮮食品店(青果店等)
・ドラッグストア 等
食品や日用品のチラシの反応が前半ピークに
水曜日は火曜日に引き続いて生鮮食品の買いだめが切れやすい曜日であり、スーパーマーケット等の食品関連に対する購買意欲が週前半のピークに達します。
また食料品の買いだめに伴い、ドラッグストア等の小売り系に対する消費者の興味関心も高まる傾向です。
木曜日は「週末を見据えたチラシ」への反応アップ
・ショッピングビル・ショッピングモール
・娯楽施設(テーマパーク等)
・飲食店(レストラン等)
・不動産(住宅展示場、相談会)
・リフォーム(内覧会)
・学習塾(見学会)
・セミナー
商業施設やテーマパークへの興味は木曜頃から
木曜日は、各家庭間で「今週の週末の予定」がそろそろ考えられ始める頃です。
そのためファミリー向けのショッピングモールや、遠方からの顧客も対象としたいテーマパーク等の大型施設といったレジャー関連、またそれらの外出に付随する飲食店等への興味が高まります。
家族同士での週末予定の検討がスタート
「住宅展示場の見学」や「学習塾の見学会」といったイベントは、家族数人での行動となるため、家庭内で予定や方針を早めにすり合わせておく必要があります。そのため相談会・見学会への申込手続き等は、木曜・金曜頃からスタートする家庭が多いです。
金曜日は「明日」をターゲットにしたチラシに注目
・インテリアショップ
・ペットショップ・ペット用品
・ホームセンター(レジャー用品等)
・玩具店
・飲食店(居酒屋・ファミレス等)
週末セール・フェアのチラシが増加
金曜日に入ると、「今週末の遊びや買い物」に対する消費者の興味がピークに達します。
子ども向けアイテムやペット向けアイテム、レジャー関連等、週末の楽しさを連想させるような業種への反応が高まる曜日です。
土曜日はチラシを読む人が多い日?
・スーパーマーケット
・ドラッグストア等の小売
・ホームセンター
・不動産(分譲マンション、一戸建て)
・自動車
・家電量販店
・インテリアショップ
・飲食店(ファミレス、ラーメン店等)
・デリバリー(ピザ、寿司等)
週末の「特売チラシ」が大人気
土曜日は小売店舗・量販店がそれぞれ週末の特売をスタートする日です。消費者側の意識も「特売」に向いており、安売りチラシ・クーポンチラシ等に対する反応率が上がります。それだけ集客効果を見込みやすい日ではありますが、反対にチラシ同士の競争が激しい日でもあるとも言えるでしょう。
高額製品へのアクションが増える?
土曜日は、平日には家に居る時間が少ない男性がチラシにじっくりと目を通しやすい曜日です。そのため「自家用車」や「一戸建て」等の高額商品のチラシ宣伝に対する消費者の興味関心が高まりやすい日であるとも言えます。
新聞折込チラシでも、不動産や高級車等のチラシが最も多いのは土曜日です。
一色刷りチラシ・小型チラシは不人気?
土曜日は上記のとおり小売から大手まで、各社が力を入れたチラシを新聞折込チラシに投入してくる日です。それぞれのチラシの「見た目」も、カラー刷りでなおかつ特殊印刷を使う等、非常に華やかになります。
その分、小さなチラシや一色刷りチラシには消費者の目がいかなくなる可能性も。一般的にはチラシに対する反応が出やすい土曜日ですが、チラシの作り方によっては、チラシ宣伝競争に負けてしまう恐れもあります。
日曜日は家族相談型チラシが人気
・求人広告
・旅行
・銀行
・証券
・教育(子ども向け習い事教室等)
・自治体広報
家でゆっくり相談をする日
買い物やレジャーでアクティブに行動する土曜日に比べて、日曜日は「家でゆっくり過ごす」というファミリー層が増えます。
そのため、日曜日には「銀行」や「証券」等、夫婦間・家族間で今後のことをゆっくり相談し合うような内容のチラシに対する反応が出やすいと言われています。
おわりに
月曜日から日曜日まで、各曜日で移り変わっていく消費者の興味。「言われてみると、自分もそうだなあ…」と感じた人も多いかもしれませんね。ポスティング・チラシの場合だと「何曜日にチラシが配れるか」はわからないことも多いですが、例えば居酒屋であればチラシ配布開始後の翌金曜日に要注意!等、事前に対策を立てておくのは良い手と言えそうです。曜日とチラシ宣伝の関係性を覚えておいて、今後のチラシによるマーケティングに役立てていきましょう。